和光塾ブログ vol.41「立つ鳥跡を濁さず」

武道の叡智と人間学とを掛け合わせた「文武両道」の学びを目指す中心道。

その中心道の新潟支部であり、自分の人生を自由自在に生きられる人を増やす塾。

それが、「中心道 和光塾」です。

このブログでは、中心道新潟支部 和光塾のメールマガジンを抜粋・転載してお送りいたします。

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こんにちは。

中心道 新潟支部 和光塾 塾長の加藤克己です。

皆さんは、物事を判断する時に何を信じていますか?

とにかく様々な情報を集めて、信用できる人の意見を聞いて、考えて考えて、とにかく考えて、それを基に判断する・・・という人も多くいらっしゃると思います。

それはそれで、素晴らしいこと。

私はできるだけ「自分の直感」を信じるようにしています。

これは、あくまで「私の場合は」ですが・・・。

重要な局面で考えに考えて判断した通りに動いた場合。

上手く行ったことはほとんどありません(笑)

「それは加藤さんの考え方が悪いんじゃないか・・・?」と思う人もいるかもしれません。

ええ、否定はしません(苦笑)。

でも、私の場合は「考えて出した答え」より「直感で出した答え」の方が物事が上手くいく確率が高いのです。

例えば、経営でも「こうなりそうだな」とか「根拠はないけど、こうしてみたらどうだろう」と直感で判断したことの方が結果的には良い方に転がっていく。

と言っても、別に水晶玉を見たりサイコロを振って経営している・・・というわけじゃないですよ、もちろん。

誰かに占ってもらって、言われたとおりにする・・・なんてことももちろんありません(笑)

経営に必要な情報、データはきちんと確認する。

でも、事細かに分析したり、データを基にして予測する、みたいなことはしていません。

「こうなった方が良いな」「こうした方が、みんなのためになる」という、大きなイメージが見える。

まずは大きな理想を描いてから、そこに向けてロジックを積み重ねる。それが私の経営手法なんです。

というのは、アタマで考えると「我」が出てくることに、私自身が気付いたからなんです。

例えば、私は以前ある新事業を立ち上げたことがあります。

一年くらい続けてきて、「これはちょっと、苦しいな」という状況が見え始めた。

そこで私は、パッとその事業から撤退する決断をしたんです。

こう聞くと
「あきらめが早すぎるんじゃないか」
「石の上にも三年じゃないか」
「辛抱が足りないぞ」
と思う方もいるかもしれません。

でも、これ以上やると絶対に「我」が出るな・・・と思ったんです。

だから、損失が小さいうちに切り上げた。

こういう判断をするようになったのは父の影響が大きいと思います。
若干、良くない意味も含みますが。

父は、一代で自販機事業で大成功を収めました。

そこから、実は様々な事業を始め、多少上手く行ったものもありますが大失敗したものもいくつかあります。

父は事業で一度、成功した経験があった分、「負けたくない」「挽回したい」という気持ちが強く出ていたのだと思います。

もちろん、長く続けることで短期的には失敗だったとしても長期的に成功することもある。

ですが、「取り返そう」という気持ちで事業をすると「我」が出る。

言い方は良くないかもしれませんが「ギャンブル」も同じじゃないですか。

「次は勝てるんじゃないか」「ここまで来たら、損を取り返す」という気持ちで、どんどんハマっていく。

気付いた時には、もう取り返しがつかないほど赤字がかさんでしまっている・・・。

「我」が出ると、こういうことが起こりがちになるわけです。

これは・・・そういうところが「オレにもあるな」という自覚があるんですよ、実は(笑)。

だから、新事業を立ち上げて一年ほどで軌道に乗らなかった時に「止めよう」という決断が出来た。

「せっかくここまで来たんだから」みたいな思考が入ると、どうしても判断が鈍りますよね。

「ここで止めたら、損をする」とか「次は勝てるんじゃないか」とかね。

でもね、そこまででも既に「損」はしているんですよ。それを取り返そうという「我」が判断を鈍らせているんです。

心のどこか、あるいは「直感」は「もう止めとこうぜ」と自分で自分に声をかけているはずなんですよ。でも「損得」や「プライド」「負けたくない」という気持ちが「我」を生んでしまう。

「ここまでやって、ダメなら撤退!」と、最初から決めておいたら一番良いんですけどね。

何事も引き際が大切。

「立つ鳥跡を濁さず」を実現するには自分の「我」を捨てて、直感で判断すること。

これがなかなか難しいんですけどね。

中心道「和光塾」では「自分目線」はもちろん「人間目線」をも外し、高い視座から俯瞰・解析せよ、というお話をします。

そうすると、私が言っている「直感」、中心道創始者の須田達史が言う「どう見ても」が自ずと見えてくるようになります。

中心道では、自分自身を俯瞰・解析する方法を「意識」と「身体」の両面から様々な形で伝えていきます。

だからこそ、受講生たちがビジネスや人間関係、人生の様々なシーンで大きく進化・成長するきっかけを掴んでいるのだと思いますね。

それでは、今回はここまで。
また、お会いしましょう。

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