武道の叡智と人間学とを掛け合わせた「文武両道」の学びを目指す中心道。
その中心道の新潟支部であり、自分の人生を自由自在に生きられる人を増やす塾。
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今回も、和光ベンディングの社長であり、和光塾 塾長の加藤克己の父であり、創業者の健一について紹介していきます。
克己には、父・健一との思い出として忘れられない出来事がある、と言います。
それは、克己が中学生くらいの頃。
祖母の家で紀州犬を飼っていました。名前は「ボス」。
マンション暮らしだった克己が「飼いたい」とねだって、祖母の家で飼うことを認めてもらったのでした。
祖母の家は、克己が住むマンションから歩いて20分ほどのところ。
散歩は克己の担当でしたが、段々と、散歩をサボるようになっていきます。そしてある日、ストレスが溜まったボスは小屋から逃げ出しました。
そして、近所に住む4歳の女の子と、ボスとが睨み合う状態になってしまったのです。このままでは、ストレスが溜まったボスが、女の子に危害を加える可能性もある。
駆けつけた克己は、怖くて近づけませんでした。
対峙する、女の子とボス。
緊張が走る状況。
そこに、健一がやってきました。
「ボス」
健一は声をかけます。
そして、ゆっくりとボスに近付く。
腰を落として、ゆっくりと。
ボスと目を逸らさず、近付いていく健一。
そして健一は、ボスを捕まえ、小屋へ連れて帰ることができたのです。
万が一のことがあってもおかしくない状況。
健一は、終わった後にこう言ったそうです。
「腕の一本くらい持って行かれても良いと思ったよ」
ボスも、健一が発していた迫力に押され、大人しく捕らえられた・・・のかもしれません。
「そういうことが、自分にできるかな、と振り返ることがあるんですよね」
克己にとって、この出来事は人間としての健一を物語るエピソードとして心に残っているのだそうです。
「父をはじめ、戦前生まれの人たちはエネルギッシュだったな、と思いますね」
克己は、こう話します。
高度経済成長期に会社を興し、「これからの日本をどうするか」という夢を持って仕事をしていた健一。そのエネルギーや迫力が、今回のエピソードからも伝わってきます。
「逃げることをしなかった人ですね」
克己は、健一について、こう話します。
「大人になったら、『こういう大人でありたい』と思わせてくれた。そういう父親でしたね」
まさに、大人として背中を見せてきた健一。
私たちもまた、次世代の子どもたちのためにどんな背中を魅せられるのか。
意識して生きていきたいものです。
今回は、ここまで。
次回、またお会いしましょう。