武道の叡智と人間学とを掛け合わせた「文武両道」の学びを目指す中心道。
その中心道の新潟支部であり、自分の人生を自由自在に生きられる人を増やす塾。
それが、「中心道 和光塾」です。
このブログでは、中心道新潟支部 和光塾のメールマガジンを抜粋・転載してお送りいたします。
メルマガは2週間に1回程度配信されます。
逃さずに読みたい! という方は、ぜひメールマガジンの登録をよろしくお願いいたします。
こんにちは。中心道 新潟支部 和光塾 塾長の加藤克己です。
このメルマガでも何度か書いてますが、私は本来、あまり「しゃべりたくない人」です。
これを読むと、私と会ったことがある人は「ウソつけ」とか「またまた」とか「よく言うよ」と思うのでしょうが・・・。
人が集まる場所、例えば会議もそうだし、飲み会、あるいは中心道で言う「互師互弟」もそうですが、こういった時に「場を作る」ことができる人は、残念ながら非常に少ないのです。

「場を作る」というのは、その場にいる人たち全員が「お互いに過不足なく話ができる状態」を作り出すこと。一番いいのは、お互いが肚を割って、自分の気持ちを言い合える環境・雰囲気を作ることです。
だから「真面目な話だけすればイイ」というわけでもないし「盛り上がったからオールオッケー」というものでもない。
相手と波長を合わせながら言いたいことや思っていることを上手く引き出して、必要なことを伝える。
当然、人が集まる「場」であれば一人に対してではなく、それを参加している全員とやることが必要。それが「場作り」です。
緩ませるために、まずはワーッと盛り上げなくてはいけないこともある。
逆に、とっ散らかった「場」をまとめて、深めていく必要がある場合もある。
「自分がウケたい」とか「イイことを言いたい」とかそういうことじゃないんですよ。
みんなで楽しく学べる環境を作る。
そのためには「自分がどう動けばいいか」「どういう言動をするべきなのか」を考える。
だから、私の口数が多いのは「ウケたいから」ではなくて「場を盛り上げるため」あるいは「みんなを緩ませるため」なのですよ。
だからって、私が言ったことでウケなくてもいい、というのは違いますよ。冗談を言ったら、ちゃんと笑うように。

それはさておき・・・。
どうしたら「場作り」ができるかと言えば・・・これはもう「稽古あるのみ」です。
今の「場」の状況はどうなっているのか、緩めるべきなのか、深めるべきなのか。こういったことを察知して、動いていく。
だから時にはバカになって、場を盛り上げることをする必要もあるかもしれません。
「そういうの苦手なんで・・・」と役割から逃げ続けていると、いつの間にか「その役割ができない人」になってしまいます。
そうすると「場作り」をすることは難しくなってしまいます。
それは、単に飲み会だけのことではありません。
仕事にも大きく関係してくることです。
例えば、場を盛り上げることができない人は、真面目な会議進行はできたとしても、参加者の本音や活発な議論を引き出すことは、恐らくできないでしょう。
場作りの極意は「どのくらいの範囲まで気を張っているか」。
普通の人は、会議の時も飲み会でも自分のことしか考えていません。
それは、それで悪いことではありません。そういう生き方もありますからね。
でも、組織のリーダーたるもの、あるいは「場作り」を学ぼうと思うなら、自分からちょっと離れた範囲にまで意識を向けて、気を張る必要があります。
誰かの飲み物が空いているのが気になることもあるでしょう。
こっちの人の表情が暗いな、と感じることもあるかもしれません。
そういったことを察知した上で、いま自分がどう動くのがベストかを判断して行動する。これが「稽古」です。
これを考えてやろうしていたら、追いつかないですよ。察知して、すぐ行動する。それを積み重ねていくことで、自分が「いまなすべきこと」がわかってくるんです。
中心道で行っている「互師互弟」は、ただの飲み会のように見えて実は高度な人間関係構築の稽古なんですよ。
例えば、実際の人間関係の場や、会議の場で失敗すると、大変なことになるでしょう(笑)。
だから『互師互弟』の場で稽古するんです。この場では、失敗したとしても大丈夫。そこから学びに繋げていけばいいんですから。そういう前提でやってるので、失敗歓迎。
そういうつもりで参加してほしいんです。
人は、人でしか磨かれません。そして、人と人との間で生きていくのが「人間」の大前提です。
だからこそ、どんな人間関係を作るか。
自分がどういう役割を果たし、この場をどういう雰囲気・環境にするか。
それを学ぶのが「互師互弟」の真髄。
いま、自分が何を求められていて、その瞬間にどう動き、何ができるのかを稽古する。
それを積み重ねていくことで、仕事や人生がより良い方向に進んでいくのです。
それでは、今回はここまで。
また、お会いしましょう。