武道の叡智と人間学とを掛け合わせた「文武両道」の学びを目指す中心道。
その中心道の新潟支部であり、自分の人生を自由自在に生きられる人を増やす塾。
それが、「中心道 和光塾」です。
このブログでは、中心道新潟支部 和光塾のメールマガジンを抜粋・転載してお送りいたします。
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こんにちは。
中心道 新潟支部 和光塾 塾長の加藤克己です。
突然ですが、安西先生って、やっぱりスゴイと思うんですよね。
あ、もちろん『SLAM DUNK』に出てくる湘北高校のバスケ部監督、安西光義先生ですよ。

私が思う、安西先生の「スゴイ」ところ。
それは「ほぼ教えない」ことです。
「え?何を言ってるの・・・?」と思うかもしれませんが、本気です。
つい、人財育成というと「どう育てるか?」とか「どう教えるか?」を考えますが、私は人財育成に必要なことは「教えること」ではないと思っています。
ついつい、私たちは教えすぎてしまう。でも、本当は必要最低限だけで良いんです。
安西先生の指導・指示は、常にシンプル。
「リバウンドを制すれば勝てる」
「シュート2万本です」

ね。やるべきことが明確になるでしょう(笑)。
そして、必要な時に必要な言葉をかける。それも、相手に合わせて言葉を変える。
例えば、桜木花道に対しては上手く煽って、敢えて錯覚させる。
スタメンを外れた花道に「キミは秘密兵器だから」と言うのは、その良い例ですよね。花道が「その気」になればなるほど才能を開花させ、実力を伸ばせることを理解しているからだと思います。
一方で、赤木(ゴリ)に対しては優しく伝えると言うよりは、厳しく。奮起させるような表現を使いますよね。
インターハイ初戦の豊玉戦、相手のラフプレーで苛立つゴリに安西先生はこう言うのです。
「予想された徹底マークに意地になって無謀な攻めを繰り返す主将」
敢えて厳しい表現をすることで本人に現状を気づかせるように導いている。そんな気がしますよね。
もちろん、私も相手に合わせて使う言葉や表現は変えるようにしています。
どうしたら、その相手に合った言葉や表現を選べるようになるか。
一つは「経験」でしょうね。
どれだけ人を見てきているか。
たくさんの人と出会い、向き合って「この人はどんな人なんだろう?」と良く知ろうとしてきた経験が多いこと。
もう一つは「察知力を高めること」かな。
中心道創始者の須田達史は「身体はセンサーだ」と言うんです。

つまり、五感を研ぎ澄ませることで相手の「氣」を感じられるようになる。これは「頭」だけで考えていては絶対に到達できない領域だと思います。
身体で感じられる情報を増やす、言い換えれば「知覚を開く」こと。
そうすると、相手の表情を見て
「あ、今こんなことを考えてるな」とか
「これは言わないほうが良いな」
「今ならこう言えば伝わるだろう」
といったことがわかるんです。
安西先生は実在の人物ではありませんが、恐らく、そういう「気」を読むことにも長けていたんだろうな・・・などと真剣に考察したりしています(笑)。
それでは、今回はここまで。
また、お会いしましょう。