武道の叡智と人間学とを掛け合わせた「文武両道」の学びを目指す中心道。
その中心道の新潟支部であり、自分の人生を自由自在に生きられる人を増やす塾。
それが、「中心道 和光塾」です。
このブログでは、中心道新潟支部 和光塾のメールマガジンを抜粋・転載してお送りいたします。
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こんにちは。
中心道 新潟支部 和光塾 塾長の加藤克己です。
結婚式や何かのご挨拶、あるいは、経営方針発表会などでの説明。
仕事柄、人前で話す機会は多いほうだと思います。
でも、これは私のやり方ですけど、原稿をしっかり書いて、一字一句覚えて・・・ということを基本的にしないんです。
まあ「決まったことをしゃべる」のが向いてないし、好きじゃないということもあるんですけど(笑)
もちろん、準備はしますよ。
何を言うか、どんな話をするかは考える。
ただ、それを覚えることはしません。
その場に立って、会場や聞いてる皆さんの雰囲気や表情を見ながら、話すんです。
そうじゃないと「想いが乗らない」から。
目の前に人がいるのにその人たちの反応を見ずに覚えてきたことをしゃべるだけだったら、別に私じゃなくてもいいし、意味がない。
こう思うのは、中心道の武術を通じて「察知力」を学んだからかもしれません。
会社で行なっている会議でも同じですよ。
メンバーの表情や雰囲気を感じ取って、何を言うべきか、言わないべきかを考える。
あんまりガチガチに準備しすぎてしまうと、自分の思惑通りに話が進まなかった時に軌道修正が難しくなるじゃないですか。
それよりも、必要な情報だけ頭に入れて、相手の考えや状況を受け入れながら、話をする。
相手に何かを伝える時にはその場の状況や、相手の心情を察知し、それに合わせた表現や言葉を選ぶようにしています。特に深刻な話、大変な状況の時ほど「笑い」を作る努力をしますね。
緊迫感が全く無いと困っちゃいますが、深刻な状況だと「緊迫し過ぎ」になる。だから、笑うんです。意図的に笑わせる。それでようやく力が抜けて、ちょうどよくなる。
深刻にならざるを得ない時ほど、笑うんです。
「言うべきことを変えている」のではなく、場や相手に合わせて「言い方を変える」。
それができるのは、その場の状況や相手の心情を察知し「だったら、どうするか?」を意識しているから、だと思います。
相手のことを感じ取って、それに対応する。これって中心道「武術」での稽古と全く同じことなんですよ。本当はね。
「武術」の組み手では、相手を察知しないと、どう対応すればいいかわからない。
「やり方」や「手順」も大切ですが、そればかりに気を取られていると、うまくいかない。むしろ、流れを読んで、その中で自分がどう対処するかを決めていく。
この稽古で学んだことを日常生活にいかに置き換えられるか。これが大切なんです。
さらに言うなら、相手のことをきちんと感じ取るには「肚で繋がる」ことが絶対に大切です。
「上司と部下」ではなくて「人間と人間」として付き合う。
だから、何度も言いますが、私にとって社員たちは「仲間」なんです。
社長と社員では役割こそ違えど、目指している目標は一つなはずですから。
まさに『ONE PIECE』の世界ですよ。社員がいるから、会社が成り立つ。
「こうしろ、ああしろ」と頭ごなしに指示を出すのではなく、みんなが感じていることを察知する。
その上で、どう舵取りをするかを考える。
これが、私の考える会社経営なんです。
それでは、今回はここまで。
また、お会いしましょう。